香典を辞退される葬儀について

最近、職場や町内会で訃報が続きました。回覧形式での連絡で、共通して香典の辞退を希望されている旨の記載がありました。いつもお世話になっている方のご親族なので、お悔やみに行かせて頂こうと準備をしていると、ふと疑問がよぎりました。このような葬儀は初めてです。

本当に香典の準備はしなくてよいのか。もしかして、受付で一応差し出す格好は必要なのではないかということ。考えながら、服装を整え、ピアスを小さなパールに付け替えます。アップにしていた髪を黒ゴムで低い位置に結び直しました。

何か物足りない気持ちに支配され、やはり香典の準備をして出掛けることにしました。受付はとてもシンプルで記帳だけされていました。香典を辞退される葬儀には香典の準備は必要ありませんでした。やはり、お見送りに足を運ぶことが一番大切なのだと感じました。

さて後日、職場の仲間でお線香を贈ろうという話が出ました。ここで、かえって気を遣わせるのではないかという意見、お線香なら迷惑にはならないという意見が出ました。今回は普段より一緒に仕事をしている大切な仲間に何かできないかという思いから、代表者がよい香りのお線香をお届けしました。後で聞いたのですが、葬儀場にお花を飾って頂いた人もいたそうです。

大切なのは、ご遺族のご意向を尊重しながらお悔やみの気持ちをお伝えすることです。形だけの言葉ではなく、普段からの間柄や、お辛いご家族の気持ちに寄り添ったお悔やみができる人でありたいです。