葬儀会館の需要の高まりと形式の変化

「早くお墓に遺骨を入れないといけない」こんな話をよく耳にする事があります。「納骨の期限は決まっているの」という疑問もあります。結論から言うと、納骨、埋葬の期限は法律では決められていないのでずっと家族の側に置いても問題はないのです。いつ埋葬するかは地域の風習に左右されることが多いようです。

地域によっては一周忌を目処にしたり都心部では四十九日を目処にするなど様々です。土葬していた時代は葬儀が終われば直ぐに埋葬したものです。火葬が一般化するにつれて遺骨を手元に置くようになり、その頃から埋葬の時期に地域差が出始めたようです。そして近年では葬儀の形にも変化が現れています。

ひと昔前は自宅や寺院で行うのが一般的でしたが近年では葬儀会館を利用する事も多くなっています。とはいえ、悲しみに暮れる間も無く慌ただしく準備に追われ、後から「あれもしてあげたかった」といった後悔をされることもよく耳にします。故人をしのび最高の形で送り出してあげたい思いを形にすることや、親族に代わって通夜や葬儀のお手伝いをしてくれる葬儀社の需要は年々高まっています。最近では、オリジナルのお葬式の形も一般化してきています。

例えば、悲しみに暮れるのでは無く故人の好きな音楽を流して明るく送り出したり、故人の好きな物で会場を華やかにかざったりと形式にとらわれず故人や親族の気持ちを大切にする傾向へと変化してきました。故人をしのぶ時間を十分とることで残された親族の気持ちの整理がつくのではないでしょうか。